
発電機の騒音は、機種と設置条件によって大きく変わります。
防音型では7m離れた地点で60dB前後が目安ですが、非防音型や大型機では90dBを超えることもあります。
騒音は近隣からの苦情や作業中断につながるため、導入前の確認が欠かせません。
この記事では、騒音レベルの目安と法規制、現場で実施できる対策までを整理します。
発電機の騒音レベルと起こりやすい問題
発電機の騒音は、機種の防音性能と負荷状態で大きく変わり、同じ出力でも数十dBの差が生じます。
また、耳で聞こえる音だけでなく、振動や低周波音が原因で問題になる場合もあります。
発電機の騒音は何dB程度か
発電機の騒音は、7m離れた地点で防音型が約60dB、非防音型や大型機では90dBを超えることがあります。
60dBは普通の会話やデパートの店内、90dBは工場内や電車のガード下に近い音量です。
なお、騒音値はメーカーが定める測定距離での値であり、7mと1mでは数値が大きく異なるため、カタログ確認時は測定条件もあわせて見る必要があります。
騒音・振動・低周波音が問題になることもある
発電機で問題になるのは音だけではありません。
エンジンの振動が地面や車体に伝わる固体伝搬音、周波数の低い低周波音は、防音壁や遮音材では低減しにくい性質があります。
低周波音は数値上の騒音レベルが低くても、建具のがたつきや不快感として認識される場合があります。
そのため、騒音対策では音圧レベルだけでなく、振動の伝わり方や排気音の周波数特性まで含めて確認することが望まれます。
発電機の騒音に関する規制と届出
発電機の騒音は、騒音規制法と自治体の条例の両方を確認する必要があります。
発電機そのものが規制対象になるとは限りませんが、設置場所の区域区分や作業内容によって、守るべき基準や届出の要否が変わります。
騒音規制法では地域と時間帯を確認する
騒音規制法では、都道府県知事などが指定した地域ごとに、第1種から第4種の区域区分と、昼間・朝夕・夜間の時間帯区分に応じた規制基準が定められています。
住居専用地域に近いほど基準値は厳しく、夜間はさらに低い値が適用されます。
建設現場でくい打機などの特定建設作業を行う場合は、作業場所の敷地境界線で85dBを超えないことが国の基準です。
発電機を併用する現場では、作業全体の音として評価される点に注意が必要です。
発電機の使用に届出が必要か確認する
発電機単体は、騒音規制法で定められた特定施設には挙げられていません。
ただし、くい打機などの特定建設作業に該当する場合は、作業開始日の7日前までに市町村長へ届出が必要です。
自治体の条例で独自に対象施設や基準を定めている例もあるため、設置予定地の市区町村へ事前に確認すると確実です。
発電機の騒音を抑えるための対策

発電機の騒音対策は、機種の選定、設置方法、運転条件の3点から考えます。
後から防音材を追加するより、導入段階で低騒音型を選び、設置環境に合わせて配置を調整するほうが、効果とコストの両面で有利です。
低騒音型の発電機を選ぶ
国土交通省は、騒音値が国の基準以下の建設機械を低騒音型建設機械として型式指定する制度を設けています。
発動発電機も指定対象の機種に含まれ、とくに基準の厳しいものは超低騒音型として区分されます。
生活環境の保全が求められる区域の工事では指定機械の使用が推進されているため、型式指定の有無を確認します。
設置位置・排気方向・防振を見直す
同じ機種でも、設置方法によって周囲が感じる音は変わります。
発電機は音の伝わる方向を考え、排気口や冷却ファンを近隣の建物へ向けない配置にします。
壁や塀に近づけると反射で音が増えるため、開けた側へ排気方向を向ける配置が有効です。
また、脚部に防振ゴムを敷くと、地面へ伝わる振動を抑えられます。
車載発電機ではエンジン回転数と搭載方法も確認する
車載発電機では、エンジン回転が騒音に大きく影響します。
回転数が高いほど騒音は増えるため、必要な出力を満たす範囲で低回転運転できる仕様が有利です。
発電機の騒音に関するよくある質問

発電機の騒音について、導入前や現場で判断に迷いやすい質問をまとめました。
Q. 発電機を防音ボックスで完全に囲っても大丈夫ですか?
完全な密閉は避けてください。
発電機は冷却と燃焼に空気を必要とし、密閉すると熱がこもって出力低下や一酸化炭素の滞留につながるおそれがあります。
防音ボックスは、吸気口と排気口を確保した製品を使用します。
Q. 低騒音型なら住宅地や夜間でも問題ありませんか?
低騒音型でも、条件によっては基準を超える場合があります。
判断の基準になるのは機種の表示値ではなく、敷地境界での実測値が、その地域と時間帯の規制基準を満たしているかです。
夜間は基準値が下がる点にも注意が必要です。
Q. 車載発電機でも騒音対策は必要ですか?
必要です。
車載発電機は停車位置によって周囲の環境が変わり、建物に囲まれた場所では反射で音が大きく感じられます。
トラックに搭載されているエンジンやPTOの種類により回転数が異なる為、使用する機器に合わせて適正な回転数に調整する必要があります。
まとめ
発電機の騒音は、機種の性能だけでなく、設置場所や運転条件によって大きく変わります。
低騒音型の選定、排気方向と防振の見直し、地域の規制基準と届出の確認が対策の基本です。
車載発電機ではトラックのエンジンやPTO、搭載方法などを考慮した設計・調整が重要です。
ナガイ製作所では、車両への発電機搭載から、PTOや油圧機器を含めた仕様の検討まで、使用環境に合わせた車載発電機システムをご提案しています。

